「今やったって無駄だし…」そんな無力感に陥ったことありませんか?何をやっても何度やってもうまくいかない。そんな時期って誰しもあると思います。
そんな状態は「学習性無力感」に陥ってる可能性があるんです。この記事では学習性無力感を解説し、乗り越え方と対策も紹介します。
目次
学習性無力感とは?
学習性無力感
努力を重ねても望む結果が得られない経験・状況が続いた結果、何をしても無意味だと思うようになり、不快な状態を脱する努力を行わなくなること。米国の心理学者マーティン=セリグマンが1967年に発表した心理学理論。
学習性無力感にある10の特徴
- 本当にやりたいことが何かわからない
- やる前から無理だと決めつけてしまうことがある
- 成功よりも失敗することを考えてしまいがちである
- 自信がなく、自発的に発言・行動することが少ない
- 落ち込みやすく、ネガティブ思考に陥りやすい
- やる気が起きず、なかなか行動に移せないことがある
- 自分に対して厳しすぎるときがある
- 他人に関する低俗な噂話や批判をよく耳にする
- 自分の意見より、周囲の意見に合わせてしまいがちである
- 自分一人が動いても対して結果は変わらないと思う
3つの原因
常に否定される環境にいる
職場や親から否定され続けて育つと、学習性無力感に陥ってしまいます。
- 上司や先輩から毎日のように仕事の失敗を怒られている。
- 「お前はダメなやつだ!」「まったく使えないな!」とネガティブな言葉かけをいつも受けている。
- 親からの虐待や過度の期待(プレッシャー)を受けながら育った。
- 「なんで出来ないの?」「どうして間違うの?」と小さな失敗や挫折をいつも指摘されていた。
- 自分の失敗した姿を見て、親や上司が必要以上に落胆した。
完璧主義
完璧主義っていいことだと思いますよね?でも心理学的な観点から言えば必ずしもいいことではありません。
完璧主義
完璧主義とは心理学においては、万全を期すために努力し、 過度に高い目標基準を設定し、自分に厳しい自己評価を課し、他人からの評価を気にする性格を特徴とする人のこと。その程度によっては、 精神医学では精神疾患のひとつともされることも多い。
睡眠不足
生活のリズムが崩れると無力感にかなり大きな影響を与えます。副交感神経と交感神経のバランスはすごく大切でそのバランスが崩れると身体が不調を訴えて、無力感の引き金になることがあります。
犬が証明した学習性無力感の実験
学習性無力感の理論は、セリグマンが行った犬を使った実験で証明されました。
犬を2つのグループに分けて別々の部屋に入れ、電気ショックを与えます。グループAは、パネルを押すと電気ショックが止まりますが、グループBは、パネルを押しても電気ショックが止まりません。
その後、すべての犬を別の部屋に入れます。再び電気ショックを与えますが、低めの壁を用意しており、飛び越えることで電気ショックを回避できるようになっています。グループAに属する犬は壁を飛び越えますが、グループBに属する犬はその場でじっと電気ショックに耐える行動に出ました。 グループBに属する犬たちは、はじめに経験したことから、抵抗しても電気ショックから逃れることはできないことを学習しました。
そして、回避できる別の状況においても、努力することをあきらめてしまったのです。
学習性無力感を克服する方法
- 運動する
- マインドフルネス
- 小さな成功体験を積み上げ続ける
- 脱完璧主義
- 悩みをシェアできる友達をつくる